胃カメラ検査とは
胃カメラ検査とは、食道・胃・十二指腸などの上部消化管粘膜を内視鏡を通して直接観察する検査です。
内視鏡スコープの先端にはレンズと照明が備わっており、特殊光や拡大機能、画像処理などを活用することで、微細な病変も発見できます。
検査中に怪しい病変が見つかった場合、組織の一部を採取し、病理検査に回すことで確定診断に繋げられます。内視鏡検査は、胃がんの発見だけでなく、ピロリ菌の感染有無の確認、アニサキスの除去や止血処理などにも用いられます。
当院の胃カメラ検査の特徴
内視鏡専門医が検査を担当します
当院では、内視鏡検査に精通した専門医が全ての検査を担当し、高精度な内視鏡を駆使して短時間で正確な検査を行えます。
また、患者様にかかる苦痛や不快感を極力抑えられるように、慎重に検査を進めているのでご安心ください。
最新の内視鏡システムを採用しています
長年にわたり、世界の内視鏡領域を牽引してきたオリンパス社が開発した、内視鏡システム『EVIS X1』を導入しています。
特殊光や画像処理などの高度な機能のほか、画像を拡大しても鮮明に見ることができるデジタルハイビジョンなどにより、通常光では見つけるのが難しい極小の病変も容易に見つけられます。高度なシステムを駆使し、検査時間を短くできるため、患者様にかかる負担を最小限に抑えられます。
特殊光を用いたNBI、拡大観察、画像処理などを活用した高度な検査
EVIS X1には、特殊光により微細な毛細血管を強調表示するNBI(狭帯域光観察)、TXI(構造色彩強調機能)が備わっています。
通常光では見つけることが難しい極小の病変でも容易に見つけられます。また、RSI(赤色光観察)や拡大観察などにも対応しており、検査中に機能を容易に切り替えられます。検査中にがんの可能性がある病変が見つかった場合、組織を採取して病理検査を行うことで確定診断に繋げられ、すぐに適切な治療を行えます。
検査で撮影された映像を大型ハイビジョンモニターで観察
内視鏡カメラで撮影された映像は、大型ハイビジョンモニターに映し出されます。画像を拡大しても鮮明に映し出され、また、観察位置や角度を変更しても反射や映り込みがなく、短時間で粘膜全域を隈なく観察できます。安全且つ精度の高い検査を短時間で行えるため、患者様の負担も抑えられます。
鎮静剤によりウトウト眠ったような状態で検査を受けられます
鎮静剤を使用することで、半分眠ったような状態で検査を受けていただけます。鎮静剤を使用するメリットは、検査をじっくりできる点にあります。
詳しく観察でき、患者様は気づいた頃には検査が終わっているので、検査による苦痛を抑えられます。
※鎮静剤使用の場合、検査当日はバイクや車、自転車などをご自身で運転することができません。また、検査後30分ほどはリカバリースペースで休憩していただきます。
経鼻内視鏡検査と経口内視鏡検査に対応しています
当院では、胃カメラ検査の苦痛を抑えるため、鼻からスコープを挿入する経鼻検査に対応しています。
従来の経鼻検査は、一般的な方法ではモニターに映る画像が見にくく、早期のがんは見落としてしまうリスクがありました。しかし、当院では最新の高精度な内視鏡システムを採用しており、鮮明に映し出すため見落とすリスクが少ないです。内視鏡検査にネガティブなイメージをお持ちの方も安心して検査を受けられるように手法・設備を工夫していますので、お気軽にご相談ください。
ゆっくり休憩して頂けるリカバリースペースを設置
検査に鎮静剤を使用した場合、検査が終わった後はリカバリースペースで30分ほど休憩して頂きます。
周囲の目を気にせずにリラックスして休憩して頂けます。
条件が揃っていれば初診当日に胃カメラを行えます
朝食を食べていない状態で、検査枠に空きがあった場合、初診当日でも胃カメラ検査を行えます。急な検査が必要な方も、一度当院までお問い合わせください。
また、胃アニサキス症など迅速な対応が求められる場合、可能な限り早く対応するように調整しますので、お電話にてご相談ください。
胃カメラ検査・大腸カメラ検査を同日中に行えます
当院では、胃カメラ検査・大腸カメラ検査を同日中に行うこともできます。
事前の食事制限も一度きりで済み、多忙な方にお勧めです。
また、大腸カメラ検査中にがん化リスクのあるポリープが見つかった場合、その場で切除することができ、将来の大腸がんを防ぐことが可能です。
院内感染を防ぐために消毒・減菌を徹底しています
当院では院内の感染拡大を防ぐために、しっかりとした対策を講じています。
処置具やスコープなどは適切に洗浄・減菌し、検査ごとに交換して使用しています。また、使い捨てできるものについてはディスポーザブル製品を採用しています。このように安全な検査を行えるように徹底した対策を行っていますので、安心してご相談ください。
胃カメラ検査で発見される疾患
上部消化管に発生する疾患は様々ありますが、胃がんのような深刻な疾患でも、胃痛や胸やけなど日頃からよく起こる症状しか現れないこともあります。
昨今、市販薬でも高い効果を持つものが登場しており、胃腸症状を簡単に解消できるようになりました。反面、強い症状が出るまで放置してしまい、医療機関に受診した頃には重篤な状態になっていることも多くなっています。 症状が軽度でも慢性化している場合は、原因を特定するためにも消化器内科を受診し、診察・胃カメラ検査を受けることをお勧めします。
当院では熟練の専門医が最新の内視鏡システムを駆使し、高度な検査を行っています。胃カメラ検査は、胃粘膜の確認に加え、ピロリ菌の感染有無を調べられます。患者様に負担がかからないように、鎮静剤や経鼻検査などにも対応しているため、内視鏡検査に苦手意識がある方も安心してご相談ください。
胃カメラ検査で発見される代表的な疾患
- 胃炎
- 胃潰瘍
- 逆流性食道炎
- 十二指腸潰瘍
- 胃アニサキス症
- 胃過形成性ポリープ
- 胃底腺ポリープ
- 胃粘膜下腫瘍
- 胃がん
- 十二指腸ポリープ
- 十二指腸がん
- 食道裂孔ヘルニア
- バレット上皮
- バレット食道
- 食道がん
- ピロリ菌感染
…など
胃カメラ検査の受診の目安
胃がんは初期では自覚症状が乏しいです。
当院では、特殊光や画像処理を用いて胃粘膜を隈なく観察できるため、初期の微細ながんでも発見できます。 胃がんは40代からリスクが上がるため、40代以降の方は無症状でも胃カメラ検査を定期的に受けることをお勧めします。
初期の胃がんを発見できるのは胃カメラ検査のみです、早期に発見できれば、仕事や日常生活に影響を及ぼさないような治療で完治が見込めます。
早めに胃カメラ検査を受けた方が良い方
- 喫煙・飲酒習慣がある方
- 胃がんの家族歴がある方
- ピロリ菌の感染が確認された家族がいる方
- 35歳以上で胃カメラ検査を1回も受けたことがない方
胃カメラ検査の流れ
胃カメラ検査の受診希望の方は、診察時にご予約を入れて頂くか、あるいは電話より事前予約をお取りください。
なお、吐血した、アニサキス症の発症の疑いがあるなど、緊急対応が求められる場合、朝食を食べていない状態で検査枠に空きがあれば受診当日に胃カメラ検査を行えることもあります。お気軽に当院までご相談ください。
1事前診察
まずは問診にて患者様の状態などを伺い、胃カメラ検査の適否を確認します。
検査を実施する場合、服用中のお薬の服薬・休薬、当日・前日の食事などについてご説明し、しっかり内容を把握頂いた上で予約を取って頂きます。 受診当日に検査を受けたい場合、まずはお電話で当院までお問合せください。スタッフが食事の有無や検査枠の空きなどを確認します。
2検査前日
前日は、夕食は夜9時までにとっていただき、その後は検査終了までは食事をお控えください。
なお、無糖で透明な水や色が薄いお茶であれば飲んで頂いて問題ありません。
服用中のお薬については、医師に指示に従って服用・休薬してください。
3検査当日
午前中に検査を受ける場合、朝食は控えた状態でご来院ください。
午後に検査を受ける場合、検査の6時間前までに朝食を済ませ、その後は何も食べないようにしましょう。
なお、無糖で透明な水や色が薄いお茶であれば飲んで頂いて問題ありません。
4ご来院後
内視鏡スコープの挿入方法(経口・経鼻)を患者様に選んで頂きます。
ご希望があれば鎮静剤を使うことも可能で、いずれの方法でも苦痛を感じることなく検査を受けられます。 なお、検査後に予定が入っている場合、検査が終ってリカバリースペースで休む必要がない、局所麻酔を用いた経鼻検査がお勧めです。検査に鎮静剤を使用しない場合、当日ご自身で運転して頂くことも可能です。
5検査
順番になりましたら検査室にご案内し、胃の内部の泡を取り除くお薬を服用して頂きます。
経鼻検査の場合、痛みを抑え出血を防ぐためにスプレー状の麻酔薬を鼻粘膜に噴射します。その後、スコープと同径のスティックを使用し、左右どちらの鼻の穴の方がスコープを挿入しやすいか確認します。
経口検査の場合、咽頭に麻酔をかけてマウスピースを咥え、鎮静剤を投与してから検査を開始します。上部消化管粘膜を隈なく検査するには5分程度必要です。組織採取を行った場合、さらに数分かかります。
6検査終了
鎮静剤を使用して検査を行う場合、検査終了後にリカバリースペースまでご案内し、30分ほど休んで頂きます。
7結果の説明
検査の担当医が、患者様に画像をお見せしながら丁寧に結果をご説明します。気になる点があれば些細なことでもご質問ください。
経鼻検査で鎮静剤を使わなかった場合、検査終了すぐに結果のご説明となり、それが終わればお帰り頂けます。鎮静剤を使った場合はリカバリースペースで休んでいただいた後に結果をご説明します。 検査中に組織採取を行った場合、病理検査を行いますが、結果が出るまでに2週間ほど必要なため、結果説明のために後日当院にご来院頂く必要があります。
8ご帰宅後
検査が終わって1時間経ってから飲食が可能となります。
最初に少量の水を飲んで頂き、むせるなど異常がないかご確認をお願いします。 組織を採取した場合、検査から2日間は激しい運動や飲酒はお控えください。
胃カメラ検査の費用
1割負担 | 3割負担 | |
胃カメラ検査のみ | 約2,000円 | 約6,000円 |
胃カメラ+病理検査 | 約3,500円 | 約10,000円 |